天が何物も与えても

先日、かの有名なバークレーにピアノの実力で入学が出来たものの、彼氏と一緒に居たいという理由から東京芸大に入った女性とカラオケに行く機会がありまして、そりゃあもうビックリしました。歌の上手さが尋常じゃない。てっきりピアノが上手いだけの人かと思ってたら、完全に度肝を抜かれましたね。あんなに魂のこもった魂のルフランは聞いた事ないですね。でも、せっかく若くてキレイで歌もピアノも超絶なのに、いかんせん正確に難がある。もったいない。天は二物を与えずとは言いますが、4物も5物もあるのにたって一つのウィークポイントをせいで一般的には全て台無しの評価を受けていると思うと、まるで自分事のように残念な気持ちになります。

こういう変わった性格だからこそ成し得た数々の偉業なのに、他人の評価はそう捉えないことの方が圧倒的に多いと思います。私もそうですが、人とうまく関われなかってり、空気が読めなかったり、自由奔放過ぎたり、ちょっとした精神障害みたいなレッテルを貼られるような人間だからこそ、他人には真似の出来ない特殊な能力というか才能が芽生えるんだと思います。それが社会的に評価され、価値を売買される人間以外は大体異常者ですから、人間社会とはいかに世知辛い事か。まあ本人らにとってみれば、そんな他人の目すらどうでもいいことなんですけどね。もっともっと他人を気にすることなく生きていきたいです。孤独こそ最高。

きっかけは過激

ピアノを始めたきっかけって、ほとんどの人がある程度親主導だったと思うんですよね。統計とか採ってみれば、恐らく一目瞭然に出てくると思います。みんな小さい頃からしっかり習ってる。だから基礎が出来ているんですよね。それに比べて私ときたら。

元々洋楽が大好きで、特にハードなロックが中学時代から大好きだったんですが、ちょうど中学校一年生の冬、エクストリームというアメリカのファンクメタルバンドに大ハマリしまして。当時からエレキギターは弾いていたので、ロックギター界でもエクストリームのヌーノ・ベッテンコートは特別上手くてセンス良くて、しかも顔はTOKIOの長瀬くんに似てて超イケメン。心の師匠でした。

そんな師匠のセカンドアルバムの一曲目で、キレイなピアノのイントロが入ってたんですよ。最初は特別気にしてないイントロだったんですが、よくよく調べてみるとそのピアノは心の師匠、ヌーノさんが弾いている事が判明。「え!?とんでもないギターテク持ってて、しかもピアノまであんなに上手いの!?」あまりにかっこよすぎて早速次の日には電子ピアノを買いに行きました。

ヌーノさんは元々ピアノを習ってた口で、私は独学ギターからピアノなので、習熟度には雲泥の差はありましたが、今となっては鍵盤を触る方が多くなっているので、師匠にはありがとうと伝えたいです。彼の素晴らしいイントロのおかげで、今の私がある。いい年してこんなに音楽を楽しめる。

買取不可な電子ピアノ

一般的に電子ピアノは、買取業者に査定の依頼をしても値段をつけてもらえる事がほとんどないようです。特に10年落ちのモデルならまず無理。処分費用を数万円取られて引き取ってもらうのがやっとだそうです。これはかなり悲しい。だって、大体買ったときって20万円位するじゃないですか。しかも愛着もあって、大事に使っていたのに金額がつかない。かなり精神的なダメージがあります。

電子製品は大きくても小さくても、小型家電から大型製品まで大体は10年を過ぎると買い手がつかないから値段をつけられないとか言われました。確かに言わんとしてる事には納得出来るんですが、そんな所に処分費用を払って引き取ってもらうよりも、値段がつかないとハッキリ分かってしまったモノに関しては、近所の児童保育施設に寄贈してあげるのが1番有効な使い方だと思います。

だって実際全然使えますからね。なんとなく感じるんですが、昔の日本の製品は今のよりもよっぽど壊れにくいです。多分構造的にシンプルで材料も今よりふんだんに使っているからだと思います。余計な機能が少ないから負担もかかりにくく、壊れる場所が圧倒的に少ない。利益の追求や小型化、低価格に挑戦する度に内部の重要な基幹が小さくされがちですから、それが徹底されていない昔の製品は大事に使っていればかなり長持ちします。

家庭の事情でやむなく手放してしまう事が多い大型の電子ピアノ、地域の為に有効活用したいですよね。

楽器の保管

楽器だけではないんでしょうけどモノってなんでもお手入れが必要ですよね。確かに面倒なんですが、するのとしないのとでは大違いです。特に木製の楽器全般って夏と冬では部屋の条件がエライ違う分、結構気を使います。

ギターの場合、1番の大敵は「ネックが反る」事。湿度がありすぎると金具類がサビてくるし、逆に乾燥しすぎるとネックがどんどん反ってしまいます。1ヶ月もあれば、パッと見でも分かるくらい順ぞりか逆ぞりになります。逆ぞりになったらフレットに弦が当たって音がビビるんですぐに分かるし、ピッチがグチャグチャになるんでチューニングがローフレットとハイフレットで全然変わります。ギター等はこの辺がすごくわかりやすい。

一方、ピアノとかは見た目にもあまり出ないし分かりにくいんですが、温度、湿度、直射日光の影響は確実にピアノの音を変えます。やっぱり木製だから全体的に反るんですよね。なんせ木製製品は全て生きてますから。空気の振動が音になるので、木がしなった時のビリビリ音成分が入るとやっぱり変な音になる。ノイズが入ったり、音抜けが極端に悪くなったり。ピッチも合わなくなりますしね。

一度そうなってしまったピアノを完全に元通りにするのは難しいので、しっかりと管理に気をつけて加湿器、除湿機、カーテンを駆使して保管するか、あまり楽器の知識に疎い買取店なんかに、バレないように高額で売ってしまったほうが得策ですね。