電子ピアノには、様々な種類があることは既にご存知の通りですが、その中でも異彩を放っているのが、今回のテーマとなる電子ピアノの「ステージピアノ」です。
なかなか、聴きなれない言葉ですが、名前の通りのイメージでよいかと思います。ステージで使用するような電子ピアノです。使用用途は、様々ですが、その特殊性がステージによくあっているのは事実です。
さらに、自宅などアコースティックピアノの練習用として購入した場合も、セッティングの仕方によっては、通常の電子ピアノよりも非常に素晴らしい音色を奏でてくれる可能性のある種類になります。
では、ステージピアノと呼ばれる電子ピアノの何が異彩を放っているのでしょうか?
単純に、スピーカーが無いのです。または、アンプがない電子ピアノのことを指します。これだけを聞いただけでは、どうやって音を出すのか?と、疑問に感じると思いますが、簡単なことです。
「外部アンプ」を利用するということです。これで音が出るようになるのですが、外部アンプの種類は非常に豊富で、性能的にも、値段的にもピンからキリまであるので、これがよいということはありませんが、この外部アンプの付け方によっては、非常に可能性が大きなものであることは間違いありません。
以前、ピアノの音というものは「耳で聴くのではなく身体で聴く」ということを説明させてもらいました。まさしく、それを可能としてくれるのです。
話が逸れますが、ホームシアターでも、通常のスピーカーよりも、3.1chのスピーカーの方が良いですし、さらには、5.1chの方がもっと良いということは、あまりこういった世界のことを知らない人でも想像は簡単だと思います。
まさに、この例えば話が、ステージピアノにも言うことができるのです。電子ピアノならではの「好きなようにカスタマイズすることが出来る」という最大のメリットの究極の形かもしれません。
ただし、当然、デメリットがあります。アンプというものは、物が良ければよいほど、値段が高くなります。そして、それをいくつも用意するとなると、かなりの額が言ってしまいます。
だったら、アップライトピアノを買うよと思うほどになってしまうことも少なくありません。凝れば凝るほど、素晴らしい音になりますが、比例して値段は高くなり、最終的にはアコースティックピアノを購入した方がよいとなってしまうので、正直なところ現実的ではありません。
ですが、それでも良いと思うのであれば、選択肢の1つとして頭に入れておいても良いかもしれません。