顕著に表れる中古ピアノの性能差

今のピアノ業界というものは、日々、ピアノに対しての技術というものが向上しており非常に喜ばしいと感じている次第です。ですが、その向上により実はちょっとした問題点も出てきているのです。

このブログで、ピアノ査定を出すときにちょっとした生活キズであれば査定に響くことはないと記載させていただきました。これは、修復技術が向上しており直ぐに治すことができるレベルだからです。
これが何を意味するかと言いますと、見た目が非常に素晴らしいものになるということです。なので、中古ピアノでも、見た目が非常にキレイなため新品ピアノと区別がつかないほどなのです。
従って、あまり言いたくはありませんが、この見た目を利用した悪徳業者も出てきてしまっているのも事実なのです。ひどいところですと、中古ピアノを新品ピアノと謳っている業者も居ると聞いたことがあります。
これが、問題点の1つです。

ですが、普通の業者さんでも色々と問題があります。
先にも書きましたが見た目がキレイなため、中古ピアノですと音質が勝負になってきます。もちろん、メンテナンスの技術が向上しているので、音質自体も素晴らしい中古ピアノも存在しますが、この差が歴然と現れてしまう場合があるということです。
要は、見た目だけでは判断が出来ないというのは以前からもありましたが、以前より外れを引いたときの限度というものが大きくなっているのです。
例えば、キレイで音質もよいと思って買ったピアノが、短期間のうちにみるみる内に劣化してしまうということが有り得るのです。
ピアノの寿命は響板で決まりますが、この響板を最大限まで、ギリギリまで使用できる技術が今のピアノ業界なので、このギリギリなのかというところが判断しにくいのです。
こればかりは、いくら良心的な業者さんでも見極めが難しいので、アドバイスとしては使用年数で判断するしかなくなってきています。

このように、ピアノに対するメンテナンス技術や修復技術が向上してきたおかげで、このような問題点が出てきてしまっているという、ある意味でのジレンマというのが出ています。
もし、中古ピアノを購入を考えて居る方が見えましたら、この辺りを充分に注意して購入して頂ければなと思っています。
ともあれ、もし上記のようなことが起きた場合、どのような対処をするのか等をピアノ販売店の方と保証に関しても含めて色々と質問をぶつけてみるのもいいかもしれません。
副産物として、親身になって相談に乗ってくれるピアノ販売店であれば、信頼に値することも判断できるかと思います。