調整という作業はピアノにとって非常に大事な作業

いきなり余談ですが、ピアノを購入する際に、ピアノを売っているお店が信用に値するか?というのは非常に大きな問題だと思います。
今回、ここで紹介する「調整」というものをしっかりとしているピアノ店は、信用に値するお店と考えてよいとかと思うので、是非、購入するさいに抑えておきたい内容ですので、ご一読して頂けると幸いです。

さて、この調整ですが、調律とはことなります。さらに、調律とは違い非常に面倒な作業です。従って、ピアノ店としては、面倒な作業のため行いたくないのが本音です。
ですが、良いと言われるピアノを売るためには、この調整が非常に重要な要素になっているわけです。

では、その調整とは何か?ですが、簡単に言ってしまえば、ピアノの最適化をするということです。いくら、素晴らしいピアノでも、製作完了したときには、まだまだ「ロス」があります。そのロスをなくすために調整を行うわけです。
例えば、鍵盤を叩いてからハンマーが動くまでのロス、ハンマーが反応して弦を叩くまでのロス、ハンマーがちゃんと弦を捉えるためのスポットの調整。などなど、調整と言われて行う作業は多岐に渡ります。
安いピアノだと、その値段の対価に合わないほどの作業量になってしまうため、実際問題として調整を行わないピアノ店も居るぐらいです。

本当に大変な作業と理解できるエピソードがあります。通常に販売するピアノは、長くても平均して3日ほどかけて調整を行う場合が多いです。
ですが、大きな舞台、国際コンクール等で活躍するようなピアノの場合は数ヶ月をかけて調整することが多いのです。それほど、地道でデリケートな作業なわけです。
これが、もし一人のためのピアノであれば、その人好みに調整をすればよいので比較的、楽な作業になるのですが、これが万人受けしないといけないよう場合になるので、本当に大変なのです。

と、大変さが伝わったと思います。さて、通常、お店で購入した場合は、調整を行うべきか?行わないべきか?なのですが、良心的なお店ですと高級ピアノを購入した場合、無料でやってくれるときがあります。
もちろん無料の場合は、間違いなくお願いしましょう。では、有料の場合ですが、法外な値段でなければ強くお勧めしたいです。
新品ピアノの場合でも、中古ピアノの場合でも、ピアノとしての寿命を大きく左右する可能性があるためです。
ロスが無くなると言うことは、ピアノに対しての負担が少なくなるということで、すなわち寿命が長くなるということに繋がってくるわけです。是非、可能であれば、購入の際には調整を行うようにしましょう。