量産型ピアノの弱点は「響板」にある

最近では、ピアノを製作する技術も向上し、それに比例して安価に購入できる流れになってきたという喜ばしい状況になっています。
ただし、安価には安価の理由というのがどうしてもあり、それがリスクになっているということも充分と理解をしたいところです。

今回は、そんな安価なピアノが抱えている問題点についてお話をしていきたいと思います。中古ピアノの購入時や、ピアノ査定に出すときの参考になれば幸いです。

ピアノは、基本的には「木」で作られていますが、高級ピアノと呼ばれるピアノは長年の歳月をかけて、元となる木を乾燥させたりし制作をしていきます。この手間暇が、高価な値段に繋がっている1つの要因です。
なので、この手間暇を短縮した木を使うのが安価なピアノになるわけです。具体的には「人工素材」と呼ばれ、ベースとなる木をボンドで引っ付けたものを使用します。
ただ、これでは音が非常に悪い為、弦を強くしたり、ハンマーを固くしたりとピアノに取って負荷の高い選択肢を取らざる得ない状況になってしまうというリスクもあるのです。

従って、安価なピアノは木材の出費を抑えた結果、ピアノに与える負荷が大きくなってしまい響板の痛みが早まってしまうというリスクがあるわけです。
安価な量産型のピアノを購入するときには、このことを充分に理解した上で購入したいところです。