グランドピアノとアップライトピアノの違い(鍵盤のタッチ感)

前回の記事では、鍵盤の長さの違いから、グランドピアノの方が音の表現力が異なるという旨を記事にさせていただきました。
今回も鍵盤に関する違いになってきますが、また前回とは違いアップライトピアノの特徴と、グランドピアノの特徴が分かると思います。
更には、その違いから、何故グランドピアノが推奨されるのかも、少しは見えてくるかと思いますので、ぜひご一読していただければと思います。

当然のことなのですが、アップライトピアノとグランドピアノでは鍵盤の構造が全く違います。この違いが大きな差を生んでしまっているのです。
これは、アップライトピアノが作られた目的がグランドピアノと異なるため致し方がないのです。

さて、具体的にどのように構造が異なるかと言いますと、グランドピアノは重力を駆使して鍵盤を叩いてハンマーを動かしています。
ですので、非常に「自然」な戻りをするため、鍵盤を叩いたときには、その自然さが、上手く音に乗って表現できるのです。
対してアップライトピアノの場合は、重力ではハンマーが戻ってこないため、バネを使用しています。バネの反発力によってハンマーを操作しているため、どうしても機械的な音になってしまいます。
このバネが音の強弱を出すのも難しくしているのと、一昔前のアップライトピアノでは、連続して同じ音を鳴らすということに対して
非常に苦手意識があるのもデメリットの1つでした。とりあえず、今では技術発展があったため、この辺りのデメリットは解消はされていますが、やはりグランドピアノと比べると見劣りしてしまうのは否めません。

ただ、アップライトピアノにも、この鍵盤のタッチ感に対しては希望はあります。
簡単に言ってしまえば、技術に天井は無いということです。先に書いた通り、バネを利用している為、どうしても機械的な音のようなイメージになってしまう。これ以上は無理だ。と、言われ続けてきました。
ですが、バネを工夫することや、その周りのパーツ類も工夫することにより、色々なデメリットを解消してきたのも事実です。
今後も、このような技術革新が続きば、いつかはアップライトピアノもグランドピアノ並みの生の音が出せるようになるかもしれません。

ですので、アップライトピアノというものは、まだまだ発展途中ということです。
まだまだピアノ購入に迷ったらグランドピアノを強く推しますが、そのうち「安さで断然アップライトピアノのため」のような表現で、購入をお勧めするようになるかもしれません。