子供とピアノのあれこれ(時には英断も必要)

子供にピアノを習わせるとき、親御さんは、子供が大人になったときに、ピアノとどのように付き合っているか?ということをイメージすることは非常に大事です。
先回から、子供とピアノについて、本ブログでは記事にさせていただいていますが、一貫して言っているのは、子供に対してピアノという楽器がどの距離にいて、どのようにしたいか?というのを明確にしておく必要があります。

良く耳にするのが「昔、ピアノを習っていた」という方々です。もちろん、プロのピアニストとして生計を立てていくのは非常に大変、ごく一部の人間しかすることが出来ません。
ですので、夢破れ辞めてしまった方というのも当然、大勢いらっしゃいます。ですが、それ以上にいるのが「親にピアノ教室に行かされていただけ」という方です。こういった方であれば、早々にピアノから離れていくのは致し方がありません。

さて、結局のところ、何が言いたいのかというと「親にピアノ教室に行かされていただけ」という方と「本気でプロを目指し頑張ったけど夢破れた」という方では、やはり用意するピアノに差異が出るということです。
前者であれば、最悪でも中古の安い電子ピアノでも事足りるということです。そして、後者であれば、ベストは新品のグランドピアノを用意したいところです。悪くても、程度がよい新品のアップライトピアノになるかと思います。
プロを目指すのであれば、圧倒的な練習量というものは必要となってきます。その練習は、絶対条件として「生音」というものがあります。電子音と、生音では、どうしても技術的な成長に差が出てしまう事実があるので、こういった流れになるのは至極当然のことだと考えます。

ただ、子供のころ、しかも幼少期であれば、ここの判断は非常に難しいところなので悩みが大きくなってしまうのも、また事実です。
ですので、もし親がプロを目指して欲しいと思うのであれば、ピアノの楽しさや、音楽の素晴らしさを上手に教えていくことが必要だと思います。
親自体も、プロにさせたいという決意がないのであれば、やはり未来が閉ざされてしまう可能性が出てきます。しつこいと思いますが、ピアノは自宅での練習も非常に重要なので、家族の協力は必須になります。
その協力が出来ないのであれば、教養のためだけという英断も必要かと思います。何となく、ピアノをやらせ、子供が好きになってくれて、気付いたらプロになっていたという人間はごく稀です。

従って、上記のことから、ピアノ購入を考える場合に、ときとして親の英断というのも必要だと考えます。