子供とピアノのあれこれ(ピアノ発表会の賛否)

子供にピアノ教室へ通わせると必ず「ピアノ発表会」についてどうするか?という議論が出てきます。大げさかもしれませんが、子供の将来を左右する選択になるかもしれないため慎重になってしまうのは理解できます。
ですので、しっかりと親が見極め、このピアノ発表会をどうするか?ということを決めて欲しいと思います。私の個人的な考えは、積極的にピアノ発表会に臨んで欲しいとは思っています。

さて、何故、このようなことを冒頭に書くか?と言いますと、ピアノ教室を通わす動機というものは親御さんの価値観でそれぞれ違うかと思います。
単純に教養を身に着けたいだとか、ステータスとしてピアノを弾いていたというのが欲しいだとか、こういったレベルの方も見えます。言葉は悪いですが、軽い動機は、このようなイメージが多いのが事実です。
重い動機としては、人間性や社会性を、ピアノを通じて学んでほしい、プロピアニストという将来的な選択肢を増やしてあげたいと、子供の将来を考えた動機になると思います。
この動機の重い、軽いでピアノ発表会に参加させる参加させないという意見が真っ二つに分かれるのです。

ピアノ発表会というものは少なからず人前で自分の演奏を成果として発表する場であるので、非常に緊張するものです。子供は、まだまだこういった場に慣れていないため、その緊張感は大きいものです。
なので、この緊張感を克服し自分自身の持っている最高のパフォーマンスを発揮できたときの達成感は物凄く大きなものになります。これは、子供時代に養っておくと大きな財産になりますし、短期間で人間性として大きな成長を遂げる場合もあります。
ですが、逆に挫折したときの反動も大きなものになります。例えば、この挫折を乗り越えるのもまた1つの成長と考えることが出来るかもしれません。ですが、あまりにこの挫折感が大きく子供が処理出来なかった場合は、大きなトラウマにもなりかねないのです。
ですので、過保護かもしれませんが人に慣れ不慣れということもあるので、ピアノ発表会は100点満点で子供のためになるというわけでもないのは確かな事実だと思います。
ピアノの発表会というものは、このような性質を持っているため、親御さんがピアノを習わせた動機や考え方で重いものであれば、是非とも試練として利用して欲しいと思うのです。
軽い動機の方は、利用しても、利用しなくても、どちらでもいいというのが正直なところです。臨機応変に対応していけばよいかと思います。